単一電子照射によるシンチレーション材料評価研究

KU-FEL施設のMIR-FEL発生用電子線形加速器にはシンチレーション材料評価向け単一電子照射実験のための、特殊な運転モードがあります。

九州大学工学研究院の魚住裕介准教授との共同研究の下、この運転モードは開発されてきました。

この運転モードでは、シンチレーション材料に照射される電子の数を極限まで減らす事で、シンチレーション材料に単一電子が入射した際の発光量や時間応答を測定することが可能な条件を実現しています。

これまでに、KU-FELでは電子ビームの運動エネルギー2~40 MeVの範囲でこういった条件を達成し、単一電子照射イベントを測定することに成功しています。

この運転モードで得られたPWO、LaBr3:Ce、LYSO:Ce シンチレータのエネルギー5~40MeVにおける時間応答や発光強度の線形性などの測定結果はNuclear Instruments and Methods in Physics Research Aに報告されています。

単一電子照射実験結果一例